ぷんおの重箱隅つつき

映画やドラマから垣間見る生活文化の考察

胃もたれ。親指を針でブスッ!「チェヘッタ」〜韓国民間療法の謎【韓国文化考察】

優しい魔女 DVD-BOX1
韓国ドラマ「優しい魔女」(2018年)
内容は双子のCAの妹がぶっ倒れ、代わりに現在主婦の姉がなりすまし搭乗するというなんともありそうであるあるケンチャナヨストーリー。

下記画像は3話から。主役のなりすましCAが「オェッ!」と胸苦しさを訴える男性(もちろん御曹司)の手を取り親指を糸でぐるぐる巻。そしていきなり針でブスッ!
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このこと自体もびっくりなのですが、個人的には消毒をしていない不衛生で人体を刺し出血させる行為をドラマとはいえ放送するとは凄いなと。効果があると信じ込んで真似する人もいるんじゃないかと・・・。

この行為が現地でどのような扱いなのか調べてみました。

チェヘッタ(체했다)という胃もたれや消化不良時の対処としての瀉血治療の一種のようです。この針ブッ刺し行為自体のことは「손가락 따기」 Google翻訳で「指ピッキング」。指は따기は取るとか抜くの意味です。
韓国のウィキサイト「ナムウィキ」によるとやはり民間療法のひとつでプラセボ(気休め)との締めくくりですが、効果があるかも?のくだりも記載あり。気になる方はこちらをどうぞ→(ナムウィキ:손가락 따기

関連ニュース映像を見つけました。の2019年の1月のものです。前半は同じような民間療法「炭酸は胸ヤケには効果がない」の紹介です。この動画の最後の方に針刺しについて実践しているのがあります。
至極最近なのにこの当たり前なことをわざわざ啓蒙とはやはり信じている人が多いからでしょうか?

今回調べてみての個人的所感と考察。

これを含めた韓国民間療法の多くは、中国の民間療法や(参考:中国3000年の歴史に蔓延する危険な民間療法【高嶋ひでたけのあさラジ!】 – ニッポン放送 NEWS ONLINE伝統医学が歪曲された形で民間に普及してしまったものが多いのではないかと思われます。(もちろん韓国で発生定着されたものもあり)特に李氏朝鮮時代後半では中流階級以上でも医師に診てもらうとはよっぽどのことであり(その医師自体も医学的知識がない怪しきもの)貧困層はこうした民間療法を堅く信じすがるしかなかった背景があります。なんと砂糖は腹痛薬と信じられていたとのこと。(参考:朝鮮雑記――日本人が見た1894年の李氏朝鮮

こうして未だに近代韓国にシャーマニズムと思える文化や思想が多く残っているのは、歴史上繰り返される不安定な情勢や国家体制による情報の遮断、思い込むことで得られる安心感から来ているものではないか?と推測します。

肝心のドラマの続き。
〜早くに母親を亡くしていたイケメン御曹司。このお母さんのようなおまじない療法をしてくれたなりすまし人妻CAに恋に堕ちる・・・といった展開らしいです。
下記相関図内の「イケメン/潔癖症/頭脳明瞭/女嫌い/独身主義/趣味ヨガ/肉体美自慢のパイロット」って情報量多すぎて読んだだけで胸ヤケです。
・・・さて、針刺してみるか(笑)

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