ぷんおの重箱隅つつき

映画やドラマから垣間見る生活文化の考察。韓国ネタ多め。

キム・ギドク監督「絶対の愛」|ネタバレ あらすじ感想【韓国映画】

絶対の愛(字幕版)

題名:「絶対の愛」(시간(타임))時間(タイム)
公開日: 2007年3月10日(日本)
監督脚本: キム・ギドク
キャスト:ソン・ヒョナ、ハ・ジョンウ、パク・チヨン、杉野希妃他

【あらすじ】
付き合い始めて2年。「倦怠期」を迎えているのであろうセヒ(女)とジウ(男)。性的営みにも淡白になったジウに不満と疑いの激しい負の感情に苛まれる。次第に自分の外見に飽きられたのではないか?と思うようになる。カフェでジウがなにげなく女性に接しただけなのにジェラシーでヒステリックになる等だんだん感情のコントロールが効かなくなる。
〜突然姿を消したセヒは、整形を実行し新たな姿でスェヒという名でジウに接近する・・・。

【感想】
前情報一切なしで観ました。
キム・ギドク監督、ご冥福をお祈りいたします。

コロナ死のキム・ギドク監督、無神経な追悼には猛批判も。性暴力の罪と作品の関係からも目を反らせない(斉藤博昭) - 個人 - Yahoo!ニュース

下記の「ペミクミ彫刻公園」。単なるフォトスポットから段々とひとつひとつの彫刻がセヒの内面を表すシンボリックなものと変化していくのがお見事でした。

〜セヒは整形した後、スェヒと名乗りジウに近づく(気づいてほしい感いっぱいに)。ジウはスェヒがジウと気づかず好感を抱くのだが、元カノのセヒが忘れられない。セヒはスェヒに嫉妬しはじめる(自分自身に嫉妬)。
〜やがてジウはスェヒがジウだと気づく。そしてセヒがそうしたように自分もなんと整形をし(罪悪感?)姿を消す。
〜狂気を増すセヒ。後ろ姿にジウを感じる男を見かけては前にまわって顔を確かめる。そしてセヒは男の手を握るのだが感触の違いからジウではないと落胆の繰り返し(性的行為のメタファーかと)
〜ある日、駅でジウに似た男を見かける。全力で追いかけるがその男はなんと車にひかれ血だらけに(死んだかどうかは不明)
〜いつもの美容整形外科を訪れるセヒ。「別人になりたい?」との先生の問に薄笑いを浮かべる。

ここでオープニングシーンと同じシーンがリフレイン。

美容整形外科からサングラスにマスク姿の女がドアを開ける。
そこで人にぶつかり持っていた額がガシャーンと割れる。
額の中には薄気味悪いオンナの写真(整形手術前に撮影したセヒの写真)

その額は、序盤に出てきたジウの部屋にあったものと同じ。
つまり整形の無限ループ???

【評価】
★★★★☆
Huluの見放題枠で視聴。不条理作品好きであればオススメです。 
主役両名とも初見の俳優さんだったのでより作品に先入観なしで観ることができました。主役のソン・ヒョナさんの狂気の演技がすごかったので調べたらなかなか波乱万丈な人で笑いました。こういった人生が似合いそうなぶっ飛んだ演技でした。

麻薬、売春疑惑、元夫の死…波乱万丈の“ミス・コリア出身”韓国女優が話題に|スポーツソウル日本版

生活苦を告白した元ミスコリアの女優ソン・ヒョナ「辛くて恐ろしい」:時事ドットコム