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窮鼠はチーズの夢を見る|ゲイにも女にも厄介なノンケ大倉忠義〜あらすじ感想【日本映画】

窮鼠はチーズの夢を見る 豪華版 (DVD)

題名:「窮鼠はチーズの夢を見る」
公開日:2020年9月11日
監督: 行定勲
脚本: 堀泉杏
原作: 水城せとな『窮鼠はチーズの夢を見る』『俎上の魚は二度跳ねる』
キャスト:大倉忠義(大伴恭一)、成田凌(今ヶ瀬渉)他

【ストーリー】
イケメンな上に優しく非の打ち所がない恭一。実際は優柔不断な流されやすい性格。恭一の妻から浮気調査を依頼された探偵の今ヶ瀬は、大学時代から7年間恭一のことを思い続けてきた後輩。だが、今ヶ瀬は男。不倫の事実をダシに関係を迫る。口止め料のキスをきっかけに、恭一はだんだんと今ヶ瀬のペースにのせられ、心地のよい関係に流されていく。無関心な恭一に寂しさを抱えていた妻も浮気をしており離婚を申し出てくる。一人暮らしを始めた恭一。部屋に今ヶ瀬が居着くようになり同棲が始まる。恭一の心を占めてくる今ヶ瀬。ある日、大学時代の元カノ夏樹と再会。彼女は今ヶ瀬が昔から恭一のことが好きだと気づいており、恭一を巡って今ヶ瀬とバトル。恭一は女の夏樹を選び、一夜を共にしようとしたが不発に終わる。それを期に2人の関係は身も心も全て本格的なものになる。だが、また別の女が現れそちらになびき、今ヶ瀬を捨てその女と婚約する。今ヶ瀬はそばに置いてほしいと懇願するが・・・。

【感想】
結婚という確固たるゴールがあり「する・しない」の選択肢がある異性愛。ゴールのない関係性を永続せねばならない同性愛。考えさせるテーマ。
今まで女性との関係性について相手からの愛情や結論に流され受動的であった恭一が「(お前は)要らない」とキッパリと今ヶ瀬を捨てる。なんとも皮肉な初めての愛の自己主張。
2人で出かけた海への別れのドライブ。今ヶ瀬は過去形で「好き“だった”」と大声で叫ぶ。
最終的に恭一は婚約を解消して今ヶ瀬が家に戻ってくるのを待つことにしたのだが、果たして今ヶ瀬は戻ってくるのだろうか?
別れても恭一を思う今ヶ瀬。
作品の結末から想像できる未来は、今ヶ瀬が恭一の元に①戻ってこない②戻ってきて幸せになる③戻ってきて不幸になる と3パターンが挙げられると思いますが、私は③かと思います。今ヶ瀬はまた同じように遠くから恭一を見つめる。気づいた恭一は今ヶ瀬を迎え入れる。
・・・だが、恭一はまた今ヶ瀬を捨てる。
2人の人生はその繰り返しで、それもひとつの幸せのカタチかな?と思います。

【評価】
★★★★★
Amazonプライム見放題で鑑賞。
爽やかな顔で相手を傷つけるどうしようもない恭一役にピッタリハマった大倉君。
ベッドシーンが多いのですが、女性との関係性より今ヶ瀬とのひとときのほうが相性が良い感じが伝わってきます。
これらのシーン、なかなか濃厚なので環境によってイヤフォンや一緒に観る人への配慮が必要かも。生々しい描写もあるので、大倉君ファンで受け入れられない方もいるかも知れません。
恭一は感情を表に出すタイプではないので、このシーンが心内でもあるような気がしました。逆に今ヶ瀬は表情に感情が表れるので女性目線で気持ちを読み取ったり、ゲイ・今ヶ瀬の心情を果てしなく想像できます。
オープニングの自転車を漕いでいる恭一を車で尾行する今ヶ瀬の目線(カメラ)。お尻をグッと見た感じとか、今ヶ瀬ならではの趣深いシーンの発掘も楽しいです。車の灰皿満杯に詰まった吸い殻も満たされない欲求の不満感に思えました。映像も音楽もお洒落。

〜公開からあまり日にちが経っていないので軽めなネタバレになります。
関ジャニ大倉であることを忘れてしまう演技でした。先入観ナシで観ることお勧めします!

窮鼠はチーズの夢を見る

窮鼠はチーズの夢を見る

  • メディア: Prime Video